商品を愛するという事



 
商品を愛するとはどういうことだろうか?こんな話がある。
あるネットワークビジネスでの話だ。その会社は家庭用洗剤や健康食品などを扱っている会社で
私も以前知り合いF君に頼まれてリクルートの手伝いをしたことがあった。その時に始めてネットワークビジネスというものに
触れどういったものか勉強する機会を得ることになった。

私は事前調査として彼F君のダウンラインの何人かに協力してもらい行動調査をさせて貰った。

協力いただいた方の基本的情報だが、なにぶん数年も前のことで記憶があいまいな部分はご容赦頂きたい。


・40台女性Aさん。既婚者。

・20台前半の大学生の男性B君。社交的な性格。

・20台前半の大学生の女性Cさん。私の知り合いの先輩にあたるひとだった。

・20台前半の女性Dさん。

・20台前半の大学生の男性E君。B君と交友関係だった。

MLMプランにおいて大事な点のひとつが会員のリクルートだろうか。そこで誰が一番ダウンを効率よく

(一定期間に対してのリクルート数)会員登録を行っているか考察してみた。

細かな数字なあいまいな為割愛させて頂くが結果は顕著だった(期間考慮による比較を必要としないほど)。

すくなからずリクルーティングする為には対人交渉術が必要であることは言うまでもない。その中で一般的な

セールスマッチングと比較した場合に障害となるのがその世間的認知である。これを「無意識下の抵抗障害」

と仮に呼ぶことにするがセールスマッチングをする為にはこの抵抗障害である元因子を取り除くことにより

様々な製品を商品化させたり消費者へ保険プランを案内したり会員権の加入獲得をしたりするわけである。

実はこの無意識下の抵抗障害とは対人交渉において非常に大事で、人は障害が大きいほど相手を拒絶

する。しかし障害が大きいほど取り除いた際の信用度は「高まる」のである。

ここで重要なのは障害を取り除いた場合ということだ。そろそろ上記のサンプル結果がどうなったのか私が忘れて

いるんじゃないかと思われる方もいる事だろう。結果は以下の通りだった(成果順)。



Aさん>B君>Cさん>Dさん>E君


まずAさんの場合は極めてシンプルである。自分が使っている洗剤を自分の実体験からそのまま世間話の中で話すだけで

特にリクルート活動にちからを入れているわけではなかった。B君は私が話した印象でもとても社交的な性格で悪く言えば

馴れ馴れしい感じのする青年だった。彼のスタイルは手当たり次第。とくにかく色々なイベントにに参加し積極的に

活動していた。

ただ、彼は知り合いへの勧誘は一切する気がないと言っていた。後述するがこれは彼が成功した秘訣でもあると思う。

もうお分かりだと思うがあとの3人は誰もそれで生活費を賄えるほどの収入は得ていないと言える。E君はB君とも仲違いした。

この現場を見た時私はF君の活動支援から手を引いた。

Aさんは何故上手くリクルートに成功したのだろう。それはMLMという世間的な認知評判の「無意識下の抵抗障害」そのものが

初めから存在しなかったからだろう。まずAさんは自分から商品の話をすることは一度も無いと言っていた。確かに私が調査目的で

同行させて頂いた時も殆どアピール活動はしていなかったと記憶している。たまに出てくる話題の中で巧みに活用



「家事って疲れるわよねぇ。ダンナにゃわからないわよ〜外で稼いで後はお金いれるだけなんだから」
「ほんとよね〜。○○さん(私のことである)も結婚したらそんな甲斐性ないダンナになっちゃだめよ〜」
「ほんとほんと」
等と世間話が続く中で
「冬になると手荒れ酷くてやなのよね〜」
等というキーワードがたまに出てくる
「あら?洗剤が悪いんじゃない?私は洗剤変えてからは全然荒れなくなったわ〜」
と確かに荒れていない手を自然に差し出すのだ。そこで乗り換えようかしら、何使っているの?と話が進んでいく。
「前に若いコが試しに使ってみないか?って持ってきたのよ。使ってみたら実際良くて愛用してるの。」


皆さんはこういう経験はないだろうか?
・友人が飲んでいる新製品のジュースを見て感想を聞いたら友人はなかなかうまいと答えたから飲みたくなった。 ・友人達がおもしろいゲームの話で盛り上がっているので自分もやってみたくなった。 ・友人が宝くじで100万円を当てたので自分も買ってみようかと思った。

これらに共通するのは貴方に近しい人間が肯定したものだから失敗はないんじゃないか。という考えである。

いわゆる「類は友だから安心だ」である(そんな言葉はないが)。人間の行動や心理的な見地からは親しいものの意見はは肯定的に

捉えられ、逆に親しくないものの意見は否定的に捉えるといわれている。よって親しい人間の結果に基づく感想は大きな安心

として記憶に残り、以降の対象の行動は全て肯定的に受け止めることが出来るのだ。

周囲の安心の協和という群集心理がありここで肯定的な意見となった輪は周囲にもちろん影響する。小さなサークルが最小限に

周りの意識を取り込むことで大きな母体へと発展していくのだ。そしてそのコミュニティ内での「常識」が形成される。

この常識は非常に刷り込みの強いもので例えば貴方の会社や学校の所属する部、クラス内において自分以外が


私の統計的に群集意識の合意について否定的な行動を示せない人間は9割程度である。

さて、B君はどうだったのだろうか。彼も1年程度である程度の成果を挙げていた。

彼の場合はとにかく手当たり次第に声を掛けていた私が同行していたときはほぼ毎日なにかしらのイベントや集会に参加し

翌日の昼頃にはすでに連絡をとっているのである。前述したが、彼にはひとつだけポリシーというか考えはあった。

知り合いを誘わないことだ。これはリクルートの際も徹底していた。ひとり自分が会員を得るとその会員とつながりのある

人間にはリクルートしなかった。最初のAさんとは全く正反対なのである。AさんとB君の間には全く共通点がないのか?

実はB君もAさんと同じように「無意識下の抵抗障害」を取り除いていたのである。これはどういうことなのかというと

人は「整理された情報」に基づいてある程度「最初から選択された反応」を返す「反射」がっても発達している。

反射には先天的な反射と後天的な反射があるが、ここでは後天的な反射のことをいう。

後天的な反射というと人によって全く違うのではないかと思われるが実際そうでもないことが多い。人間社会というのは

ある程度整理されたルールに基づいて成り立っている。コミニュケーションというのはこの「整理されたルール」内において

営むもので、それは「整理されたルール」という定数の中での出来事でしかない(大体はこの中に納まるという意味)。

対人関係において人はまずそれが誰であるかを見る。これは知り合いなのかそうでないのか。知り合いならば過去の記憶から

情報を引き出しどういう相手なのか、好きなのか嫌いなのかを次々と判断していく。その結果パターンAなら恋人としての反応

パターンBならば親友として、パターンCならば知り合いとして・・・と細かくふるいわけて反応が決まっていく。

この中でパターンに存在しない(知らない人である)場合ひとは何かにとりあえず関連付けようとする。例えば外見がなんとなく

嫌いなタイプのひとのパターンだから相性はあわないかもしれない、外見がテレビに出てるあのタレントに似てるしちょっと

信用ならない人なのかなぁ・・等、持っている情報の引き出しをフルに確認したうえであらかじめのパターンを決定するのだ。

ここでB君に話を戻すと彼は第一印象の段階で好印象をうけてくれる相手だけに初めから絞るのである。

これはとても面白いと思ったのだが初めから(ビジネスの話抜きで)好印象でないと判断した場合には決してアピールすら

しないのは何故か。要するに他の自分のリクルートメンバーが好印象である可能性があるからである。人それぞれ第一印象は

異なるので分担しお互いに任せるのだ。第一印象が好印象である人間は最初から「無意識下の抵抗障害」がとても低い。

即ち交渉しやすいのである。そして無理に周囲の人間に交渉しないことにより、テーマによる「無意識下の抵抗障害」を相手に

与えないように注意するのである。ひとは一度拒否した事を記憶の残している。そして同じようなテーマが訪れるとまずその

記憶を呼び出しで拒否するテーマだ。と言う状態から交渉しなければならないのである。これは商材やシステムやサービスが

新しければ新しいほど有用な手法であることがわかると思う。潜在顧客を逃すかどうかは最初のアピールポイントが特に重要

なのである。B君はそれをうまく利用し最初から無意識下の抵抗障害の少ない相手を選んでいた。Aさんは無意識下の抵抗障害が

最初から存在しない相手しか選んでいないのである。

さてここで大見出しに戻るが商品を愛するとはなんだろうか?Aさんはもちろん商品を愛用した上で紹介しているから理に

かなっている。ではB君はどうだろうか。B君はこんなことを言っていた。


「商材やプランをアピールする時は自分がその商材が好きである。自信をもって勧められる。と言い聞かせて言い聞かせるんだ」


つまりはそういうことである。果たして貴方が信用していないサービスを第三者にセールスすることはできるだろうか?

かつて私がテレセールスをしていた時、こう言った上司がいた。


「俺はこの商材が好きだ。という紙を部屋のあちこちに張っている。必ずその紙を見たら読み上げるんだよ。」


たかが商材ひとつにここまでする人間がいるのである。副社長という立場だったが営業がとても好きでたまらない人だった。

最後に残りの3人を軽く紹介するが、Cさんは時間はかなり使っていたが全くアピールポイントすら作れず結局私たちのフォロー

以外ではひとりとしてリクルートできず、商材の販売すらできずに諦めてしまった。Dさんは自身が愛用する程度で誰かに紹介

するのはなかなかできないままAさんのように自分のペースでやっている。これはそれで無理なくやっているし、ビジネスと

してではなくMLMとして考えた場合は健全ではないかと私には思える。収入は自身の愛用する化粧品分程度で満足なのだから。

E君は周りの友人知人に紹介を繰り返し人間関係すら壊していくという良く聞かれる失敗例まさにそのままの道を進んでいた。

再三私たちがフォローやアドバイスを言ってきたが最後まで一切受け入れることなくB君とまで仲違いしてしまったのである

実際はもうすこしその時見てきたワーカーはいたのだが割愛させていただく。実際は成功例はもっと少ないことだけはお伝え

しておこう。ちなみに1年半程F君のフォローとしてリクルートを手伝った結果200人近く私はリクルートしてきた。

そのダウンワーカー達を見る限りMLMワーカーのセールススタイルの多くは現在まで続いている多くの排他的認知の払拭は

拭えないと思うものばかりだ。しかしながらMLMの本来のセールスマッチングシステムはネットワークビジネスのみならず、

対人交渉が必要な殆どの現場で活用できる力があるし、それはとてもスマートなセールステクだと私は思う。

営業とは対人交渉であり、大きな意味でのコミニュケーションのひとつに過ぎないのだからまずは売り込む前に2分間でいい。

貴方が相手に売りたい商材・商品群のどこが貴方は好きなのか、愛せるのか、想像してみてはどうだろうか。



ここであげたことを簡単に応用してみよう


顧客は必ず貴方をマッチングしようとする。積極的に共通点を見つけて好印象を受けるようにしてみよう。

「無意識下の抵抗障害」は大きいほど貴方の信用度はあがる。大きな契約する時はわざと障害を作り上げてみよう。

周囲の同僚と協力して自分にあった相手の情報を共有しよう。

とにかく商材を愛してみよう。せめて売り込む時は自分がその商材を好きでなければ話にならない。


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